循環器

心臓②|心筋の構造・心筋細胞・心筋の収縮弛緩についてのまとめ

心臓

収縮拡張を周期的に繰り返し血液を全身に循環させる

重量250〜300g、握り拳大の管腔器官
胸部の中央に位置し左右を肺に囲まれている

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今回は心臓の心筋や心筋細胞についてのまとめです。心臓の構造や機能を確認したい場合は心臓①を参考にして下さい。

心筋

心臓壁を構成する筋

  • 構造      :横紋筋
  • 神経支配    :自律神経支配・不随意筋
  • 自動性     :あり
  • 活動電位持続時間:長い
  • 絶対不応期   :200〜300ミリ秒
  • 筋収縮     :単収縮のみ
  • 疲労      :起こりにくい

心筋細胞はギャップ結合により機能的には合胞体
興奮伝導は心筋全体に広がるように伝導する

心筋の構造

心筋

多数の心筋線維で構成
心筋線維同士の枝分かれ・融合により網状の筋組織を形成する

心筋線維

多数の心筋細胞で構成
心筋細胞同士が介在板により連結して心筋線維を形成する

心筋細胞

多数の筋原線維で構成
数千もの筋原線維の束で心筋細胞を形成する

筋原線維

直径1μmほどの線維
主にアクチンフィラメントミオシンフィラメントからなる

心筋細胞

  • 円柱形
  • 単核細胞
  • 細胞間興奮伝導はギャップ結合により全体に広がる
  • 隣接する細胞同士が介在板で連結され心筋線維を形成する

介在板

  • 心筋細胞同士をギャップ結合により結びつける組織
  • ギャップ結合により心筋細胞はシンシチウム(合胞体)のように機能する
  • ギャップ結合のコネクソンチャネルによりイオン・低分子を通過させる
  • 筋形質のつながりがないにもかかわらず心筋全体に広がる興奮伝導を可能とする

心筋の収縮・弛緩

活動電位発生
心筋細胞Na+チャネル開口によるNa+流入
脱分極による活動電位発生
 ↓
筋細胞興奮によるCa2+の流入
活動電位発生により筋細胞興奮
心筋細胞Ca2+チャネルよりCa2+流入
 ↓
細胞質内Ca2+濃度上昇
Ca2+誘発性Ca2+遊離機構(CICR)
筋小胞体Ca2+チャネル(リアノジン受容体)に
Ca2+が結合し筋小胞体よりCa2+放出
放出されたCa2+は隣接するリアノジン受容体に結合
次々とCICRを起こしさらにCa2+放出が促進
細胞質内Ca2+濃度上昇
 ↓
心筋収縮
トロポニンにCa2+結合
アクチンフィラメントとミオシンフィラメントの滑走
心筋収縮

Ca2+濃度が高い間は筋フィラメントによる収縮サイクルが繰り返される
 ↓
細胞質内Ca2+濃度低下
筋小胞体Ca2+-ATPase(SERCA)
SERCAによる筋小胞体へのCa2+取り込み
一部Ca2+は細胞膜Na+-Ca2+交換体より細胞外排出
細胞質内Ca2+濃度低下
 ↓
心筋弛緩
トロポニンからのCa2+解離
トロポミオシンが元の位置に戻る
アクチンとミオシンの相互作用が止まる
心筋弛緩

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