循環器

RAA系阻害薬④|ARB・レニン阻害薬

RAA系阻害薬

RAA系を阻害
アンジオテンシンⅡの産生や作用を抑制する

アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)
●アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)
●レニン阻害薬

RAA系阻害薬②|概要 RAA系阻害薬 RAA系を阻害アンジオテンシンⅡの産生や作用を抑制する高血圧症や心不全に使用される ●アンジオテンシン変換...

レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAA系)について確認したい場合はRAA系阻害薬①を参考にして下さい。

アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)

AT1受容体を遮断
アルドステロン産生を抑制

■血管拡張
 →血圧低下
 →後負荷軽減

■アルドステロン分泌抑制
 →Na+や水の再吸収抑制
 →体液量低下
 →前負荷軽減

■臓器保護作用
 組織の炎症部位における
 アンジオテンシンⅡの臓器障害を抑制
 →組織の血管肥厚を抑制
  心臓の心筋肥大を抑制
 →臓器保護作用

■腎保護作用
 →腎輸出細動脈収縮を抑制
 →糸球体内圧低下
 →腎への負担軽減
  尿蛋白改善

◯適応(共通)
⚫︎高血圧
⚫︎慢性心不全
 カンデサルタン(ブロプレス)
⚫︎2型糖尿病の糖尿病性腎症
 ロサルタン(ニューロタン)

◯禁忌(共通)
⚫︎本剤成分に対する過敏症の既往歴
⚫︎アリスキレン(ラジレス)投与中の糖尿病患者
 RA系阻害作用増強のおそれ
 非致死性脳卒中・腎機能障害・高K血症・低血圧の
 リスク増加の報告あり
⚫︎妊婦・妊娠の可能性

◯副作用(共通)
⚫︎血管浮腫
⚫︎高K血症
⚫︎低血糖
⚫︎過度な血圧低下
 失神・意識消失
⚫︎肝機能障害・黄疸

◯使用上の注意(共通)
⚫︎肝機能低下時は慎重投与
 ARBのほとんどが肝代謝型
 肝代謝型は肝機能低下で血中濃度上昇のおそれ
⚫︎両側性腎動脈狭窄・片腎で腎動脈狭窄
 治療上やむを得ない場合を除き使用は避ける
 アンジオテンシンⅡで維持される糸球体ろ過圧が
 AT1受容体遮断で過度に低下
 急速な腎機能悪化のおそれ
⚫︎高K血症
 治療上やむを得ない場合を除き使用は避ける
 アルドステロン分泌抑制により血清K値上昇
 高K血症を悪化させるおそれ
⚫︎車の運転・機械操作・高所作業注意
 血圧低下でめまいのおそれ
⚫︎手術前24時間は投与しないことが望ましい

◯妊婦・授乳婦(共通)
⚫︎妊婦は禁忌
⚫︎授乳は避けた方がよい
 乳汁へ移行のため

カンデサルタンシレキセチル

カンデサルタンシレキセチル
 (ブロプレス錠)

◯適応
⚫︎高血圧
⚫︎慢性心不全

ロサルタンカリウム

ロサルタンカリウム
 (ニューロタン錠)

◯適応
⚫︎高血圧症
⚫︎高血圧・蛋白尿を伴う2型糖尿病の糖尿病性腎症

◯禁忌
⚫︎重篤な肝障害

◯調剤
⚫︎苦味があるため粉砕注意

バルサルタン

●バルサルタン
 (ディオバン錠)

◯適応
⚫︎高血圧

テルミサルタン

テルミサルタン
 (ミカルディス錠)
 胆汁排泄型

◯適応
⚫︎高血圧

◯禁忌
⚫︎重篤な肝障害
⚫︎胆汁分泌不良
 胆汁排泄型のため胆汁からの排泄阻害
 血中濃度上昇のおそれ

オルメサルタンメドキソミル

オルメサルタンメドキソミル
 (オルメテックOD錠)

◯適応
⚫︎高血圧

イルベサルタン

●イルベサルタン
 (イルベタン錠 アバプロ錠)
 胆汁排泄型

◯適応
⚫︎高血圧

アジルサルタン

●アジルサルタン
 (アジルバ錠・顆)

◯適応
⚫︎高血圧

レニン阻害薬

レニンを直接的に阻害
アンジオテンシンⅠ・Ⅱの産生を抑制

■血管拡張
 →血圧低下
 →後負荷軽減

■アルドステロン分泌抑制
 →Na+や水の再吸収抑制
 →体液量低下
 →前負荷軽減

アリスキレンフマル酸塩

アリスキレンフマル酸塩
 (ラジレス錠)
 消化管吸収が悪く生体利用率が低い
 作用の個人差が大きい

◯適応
⚫︎高血圧

◯用法用量
⚫︎毎日同じ時刻に服用する
 食後より空腹時服用の方が血中濃度が高くなる
 食後投与での開始を考慮すること

◯禁忌
⚫︎本剤成分に対する過敏症の既往歴
⚫︎ACE阻害薬・ARB・サクビトリルバルサルタン
 投与中の糖尿病患者
 RA系阻害作用増強のおそれ
 非致死性脳卒中・腎機能障害・高K血症・低血圧の
 リスク増加の報告あり
⚫︎妊婦・妊娠の可能性

◯併用禁忌
P糖蛋白の基質薬
⚫︎イトラコナゾール(イトリゾール)
⚫︎シクロスポリン(サンディミュン ネオーラル)
 P糖蛋白阻害作用
 併用により本剤の血中濃度上昇のおそれ

◯副作用
⚫︎血管浮腫
⚫︎高K血症
⚫︎腎機能障害
 など

◯使用上の注意
⚫︎両側性腎動脈狭窄・片腎で腎動脈狭窄
 治療上やむを得ない場合を除き使用は避ける
 アンジオテンシンⅡで維持される糸球体ろ過圧が
 AT1受容体遮断で過度に低下
 急速な腎機能悪化のおそれ
⚫︎高K血症
 治療上やむを得ない場合を除き使用は避ける
 アルドステロン分泌抑制により血清K値上昇
 高K血症を悪化させるおそれ
⚫︎車の運転・機械操作・高所作業注意
 血圧低下でめまいのおそれ

◯妊婦・授乳婦
⚫︎妊婦は禁忌
⚫︎乳汁への移行の報告あり

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